怪しいイメージをぬぐい切れないAmazonでのネットビジネスも、一度原理を知ってしまえば、驚くほど手軽で合理的なことを思い知らされる。
情報通信技術、バンザイ!
マーケットプレイス、バンザイ!
ただ、肝心の「仲介役」と「売れ筋商品の見極め」はどうするのか。
そのからくりを聞いた時もまた、「便利な世の中になったものだ」と思った。
中国ビジネスのかなめとなる仲介役は、「ネット上の掲示板」で募集するそうだ。
そして日本語が堪能な中国人を「Skype」で面接し、このビジネスに「心得のある人」を選ぶのだという。
ただし「はずれ」をつかめば、それで終わり。
お金を持ち逃げされるケースもあるという。
そんなリスクを負わずとも、「仲介業者」が存在するのだが、こちらもやはり海千山千となる。
仲介役のIさんに丸投げ 驚愕のお手軽さ
僕は、Skypeで面接することもなく、彼が懇意にしている中国人のIさんという女性を紹介してもらった。
Sいわく、「彼女は全部わかっているから、任せればいい。ただし、請求額には気を付けて。必ず費目ごとにチェックを入れておくこと。文化の違いもあるので、ここは注意しておかないと」とのことだった。
売れ筋商品の選別については、Amazon商品検索上位にある「中国製品」をみつけて、同じものを「タオバオ」「アリババ」から調達するだけだった。
彼はこの技術を習得するのに、数百万円の投資をしたそうだ。
さすがは冒険家…。
実際、Sの売り上げを見せてもらったのだが、たった半日で40万円を超えていた。
利益は2割程度という。
「仕入れしたばかりだから」と謙遜していたが、同じことをすれば同じように儲かるというのだ。
生きる道への確かな手ごたえに興奮する反面、余りにも手軽なビジネスモデルに、一抹の不安を覚えた僕。
その不安は、残念ながら現実のものとなる。